今できる100のこと、私たちの答え─音信不通鑑定録─

彼の返信が途絶えてから、スマホを開くたびに胸がざわつく。
“忙しいだけ”と自分に言い聞かせながらも、既読がつかない日々が続いた。
不安と後悔が入り混じる夜、私は初めて電話占いのページを開いた。

相談概要

彼の沈黙に揺れた夜

「また連絡するね」
──あの一言を最後に、彼からのメッセージは止まった。

仕事も忙しいのだろう。そう思おうとするほど、
“もしかして私、何か嫌われることしたのかな”という声が大きくなる。

既読のつかないスマホを何度も見返しては、
送らなかったメッセージを消して、また打ち直す。
心は前にも後ろにも動けず、
止まったままの画面のように時間が固まっていった。

夜、カーテンの隙間から見える街の灯りが、
妙に遠く感じた。
「私、何をしてるんだろう」
そう呟いた瞬間、涙が一粒だけこぼれた。

電話越しに届いた言葉

眠れぬ夜、偶然目に留まった「電話占い」の広告。
半信半疑のまま、気づけば通話ボタンを押していた。

その一言に、張りつめていた心がほどけた。

彼の気持ちを尋ねると、占い師は少し間をおいて言った。

その言葉が、心の奥で小さく響いた。
“待つ”って、ただ時間が過ぎるのを耐えることじゃないのか。
けれど、電話の向こうの声は続いた。

“待つ”を“動く”に変える

通話が終わったあと、
私は机の上にあったノートを開いた。

ペンを持ちながら、ゆっくりと書き始める。

最初は小さなことばかり。
“お気に入りのコーヒーを淹れる”“部屋の明かりを少し暖かくする”。
それでも、ひとつ書くたびに心が少しずつ動き出した。

“彼を待つ時間”を、“私を整える時間”に変えていく。
その変化を感じながら、
ページの一番上に、こんな言葉を残した。

「焦らず、ひとつずつ。」

その文字が、夜の静けさの中で小さく光って見えた。

占い師からのひとこと

人を信じることと、自分を信じることは、同じ根から育ちます。
彩花さんは“動ける待ち方”を見つけましたね。
もう、心は止まっていません。

その後の私

彼からの返信はまだない。
でも、前のように不安で押しつぶされることはなくなった。

ノートのページをめくるたびに、
少しずつ“私の心”が整っていくのを感じる。

「彼が好き」という気持ちは、
いまも変わらない。
けれどそれ以上に、
“自分を大切にできる私”でいたいと思えるようになった。

待つことは、終わりを恐れることじゃない。
新しい自分に出会うための時間なのだと、
いまは思える。

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